第6章 再起
3年生が春高まで残ることが決まり、チームは無事に再始動した。
これからは春高の代表決定戦を目指し、奮闘することとなる。
そんな中、また練習三昧の日々に入る前に皆で決起会をやろうという話が持ち上がった。
田中先輩と西谷先輩たっての希望で、その決起会はカラオケで行われることとなった。
皆でカラオケに行くとか、すごく高校生らしい感じがして何だか私はウキウキしていた。
それに、美声揃いの烏野だ。
そんな皆の歌が聴けることもとても楽しみである。
清水先輩はどうしても外せない用事があると言って欠席だけど、その分嫌がる烏養さんまでが引っ張ってこられていたのでほぼフルメンバーだ。
「おっしゃー!カラオケとか、久しぶりだぜえー!」
「ノヤッさんノヤッさん!マイクとマラカスの準備だ!」
「おうよ!!」
西谷先輩と田中先輩は部屋に着くなりせわしなく準備を始めた。
大人数なので、お立ち台の前にスタンドマイクがあるようなパーティルームだった。
西谷先輩たちはあそこで歌ったりするんだろうなと今から想像してしまう。
皆が席についたところで、何回かに分けて皆の飲み物を取ってこないとなと考えていたら、西谷先輩に声をかけられた。