第5章 IH予選
そう思っていたら、他の1、2年の部員が続々と体育館に集まってきた。
皆、考えることは同じなようだった。
全員で春高バレーを目指したい。
皆で思いを確認し合い、ひとつになったところで、また体育館に走って入ってくる人がいた。
その姿に、皆が驚き、そして喜んだ。
「先輩たち…」
3年生の四人が揃って登場したことで、皆のテンションがガッと上がる。
「先輩たち、来てくれたんですね!春高行くって言ったの、変わりませんよね?!」
日向くんが必死に大地さんに詰め寄る。
そんな日向くんに大地さんは優しく微笑んだあとキッと表情を固くした。
「ああ。俺たちは春高まで残ることを決めた。目指すは1月、東京の舞台だ!!」
その言葉に、皆が歓喜の声を上げた。
望んでいたとおりの展開になり、私はほっと胸をなでおろす。
甘えているだけなのかもしれないけど、まだまだ3年生と一緒に居たかった。
「行くぞ、春高!!!」
「「「「「おす!!!」」」」」
皆の声が体育館に響き渡る。
この日ここから、再び私達の全国への挑戦が始まった。