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【HQ】春が始まる。(烏野逆ハー)

第5章 IH予選




タイムアウトで戻ってきた際に、
影山くんは月島くんに声をかけていた。



「今のトスは…どうでしたかコラ。」



あの二人の関係性はコートの中に入っても変わらず、どこかギスギスしていてコンビが咬み合わないこともしばしばだった。



そんな影山くんが、月島くんに自分のトスについての意見を求めるなんて。



聞き方はこの際置いておいて、月島くんの意見を聞こうという気になった事自体に私は驚いたし、影山くんを見直した。



菅原先輩がいくら良いプレーをしたり、チームの盛り上げ方を背中で見せたところで肝心の影山くんがそれを学んで自分のものにしなければ意味がない。



そういった意味で影山くんはとても素直だった。



自分のやり方を頑なに突き通そうとしなかった。



きっと、勝利への貪欲さと過去の後悔がそうさせるんだろう。



影山くんの変化に私は胸が熱くなる。



普段はあまり素直とは言いがたい彼だけど、バレーに関しては。
バレーだけは、やっぱり特別なんだ。


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