第17章 花束
私は彼氏の二口堅治と只今家デート中。
寒いから家で過ごしたいなどと言ってきたから私の部屋で二人ベッドに寝転がりながら
過ごしてるんだけど
堅治は自分のスマホでゲームをしていて私の事なんか見てもくれない。
これのどこがデートなんだろうか。
堅治が相手してくれないので私もスマホで
何か面白い画像が無いかと探し始めた。
そして私はある画像に心を奪われてしまった。
「堅治、見てみて!ブルーローズだって!
青い薔薇なんて凄くない!?」
「…………あー凄ぇな。」
堅治は一瞬だけ私を見て適当な返事をし
また自分のスマホに集中した。
「青い薔薇って凄く神秘的で素敵~。
ねぇ堅治、いつか私に青い薔薇プレゼントしてよ!」
「あ?それ幾ら位すんの?」
「んと……1本4000円だって。」
「はぁ!?花1本に4000円とか有り得ねぇんだけど。その金で旨いもん食った方がいいって!」
「堅治は夢が無いなぁ。今プレゼントしろって言ってる訳じゃないのに。」
「理緒に高価な花なんて似合わねぇよ。理緒は色気より食い気って感じだからなー。」
……むぅ堅治ってば酷すぎる。
そもそも私と話してる間もスマホ弄ってるとかあり得ないんだけど!
「ちょっ!お前返せよ!」
堅治の態度に腹が立った私は
彼のスマホを奪い電源を切り投げ付けた。
「お前電源切りやがったな!?
もうちょいでクリアー出来たのに!
何で乱暴な事すんだよ!」
「あのさ、今私達デートしてんだよね?
それなのに彼女ほったらかして一人でスマホを弄るとか何様なの?」
「何だよ。別にスマホ位いーじゃねぇか!
それが我慢出来ないようだったら俺ら別れるか?」
「何でそんな話になるのよ!」
「俺の事がムカつくんでしょ?別れたいならそう言えばいいじゃん。」
「そんな事思ってないもん!」
「じゃあスマホ弄ってる位で俺に怒るなよな!……もうデートの気分じゃないから俺帰る!」
「ちょっと!堅治待ってよ!」
私の呼び止めを無視して堅治は帰ってしまった。