第6章 クロカンブッシュ
今日は彼女の理緒のお家にお呼ばれ。
¨お菓子作って待ってるね!¨
嬉しいメッセージ付きだった。
彼女は製菓学校に通っていてお菓子作りが
プロ並みだったりする。
俺ははやる気持ちを抑えきれず理緒の家に向かう足を速めた。
彼女の家に着いた俺はインターホンを押す。
「いらっしゃい!」
笑顔で迎えてくれた理緒はピンクにリボンとフリルが付いたエプロンを着けていた。
「エプロン新調したんだ?」
「そっ!貴大の髪と同じ色にしたんだ!
似合う?」
理緒はそう言って俺の前でくるりと回ってみせた。
「うん、可愛いよ。理緒は何着ても似合うな!」
「んふふっ。貴大の可愛い頂きました~♪
さぁ、上がって上がって!」
上機嫌の理緒にリビングに通された。
テーブルには俺の大好きな小さめのシュークリームが積まれていた。
「理緒~!テーブルのミニシュー食べていい?」
「うん!食べてもいいけど2、3個で止めといてね。」
「りょーかい!いただきまーす!」
俺はお茶が来る前にミニシューに手を伸ばす。
中のカスタードクリームが甘過ぎず
俺好みの味。
何個でもいけちゃうけど理緒との約束通り3個で止める。
なんたって俺はいい子だから(笑)
お茶を運んできた理緒はまたキッチンに行ってしまった。
俺は少し蒸らした紅茶をカップに注ぎ
一口飲んだ。
やっぱりお菓子には紅茶が合いますなぁ~。
俺はテーブルにあるミニシューを食べたいのを抑えつつ彼女が戻って来るのを待っていた。