第7章 信じてくれた……?
「答えろ」
「っ……」
政宗さんが怖い___
彼が納得するような答えを口にしないとその場で命がなくなりそう。
それだけ政宗さんは真剣に私を見据えていた。
「答えろよ……答えられねえのか?」
なんて答えればいいの?
本当の事を言って理解してもらえる?
怖いけど政宗さんの瞳を真っ直ぐと見つめ返す。
政宗さんも私の瞳を真っ直ぐと見据えている。
信じるか信じないかは政宗さん自身が決める事だよね。
嘘や作り話はこの人には通用しないような気がするし、だいいち私自身が嘘や作り話は苦手。
だったら正直に本当の事を言った方がいい。
小さく深呼吸をして頭の中を整理してから口を開いた。
「私はこの時代よりももっと先からやってきた人間です」
「先の時代……だと?」
「うん。信じられないかも知れないけど……」
私の拙い説明に真剣に耳を傾けてくれる政宗さん。
少しでも信じてほしい
そう思いながら手振り身振りを加えて話をしていく。
「なるほどな」
信じてもらえたかな?
政宗さんの次の言葉をドキドキしながら待っていると包み込むように大きな手のひらが私の頬に添えられた。
「……政宗さん……?」
「天女だろうがなんだろうが関係ない」
「え……?」
「お前はお前だ」
「政宗さん……」
胸が熱くなって涙が溢れでそうになる。
「……信じてくれるの?」
「俺は自分で見たもの、聞いたものしか信じねえよ。
お前がみらいから来たというなら信じてやる」
政宗さんの言葉が何よりも嬉しい。
その嬉しさは涙となって頬を伝っていく。