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舞い降りた天女【イケメン戦国】

第6章 天井から失礼します・・その2


しばらく見つめ合ってしまっていた私と幸村さん。
でも、急に私から視線を外した幸村さんはばつの悪そうな顔をしながら頭をポリポリと掻きだした。


「どうかしたんですか?」

「なんでもねーよ」


顔をのぞき込もうとすると避けられてしまう。


「でも、さっきと様子が違いますよ」

「なんでもねーから見んなよ」

「さん、幸村は照れているんだ」
「ばっ!ちげーし!!」

「照れてる?」


なんで照れるの?



「幸村は男の俺から見てもイケメンなんだけど、少々女性に対して奥ゆかしい所があるんだ」

「奥ゆかしい?」

「そんなんじゃねーよ!!変な事言ってねーでこれからどうするんだ?」



ふむ……
よくよく見ていると若干だけど頬が紅い?


「幸村さんって可愛い人ですよね」

「はあ?!何言ってんだよ」

「照れてる幸村を俺は可愛いとは思わないけど」

「佐助に可愛いって思われたくもねーわ。気持ちわりぃ」

「ぷっ……くすくす」


2人のやり取りが面白くて自然に笑いが漏れてくる。

色々と不安だらけだったけど、一瞬でも忘れる事ができて心が少しだけ軽くなった。


「お前笑うとかわ……」

「え?」

「なんでもねーよ!!
(俺……今なんて言おうとしたんだよ。クソッ!格好悪いぜ)」

「さん」

「はい」

「本当だったら今すぐにでもこの城から君を連れ出したいんだけど、ちょっと厳しい状況らしい」

「うん……」

「しばらくはこの城に留まるしか手はないようだ」





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