第5章 天女伝説?
「どうした?早く来い」
「あの……」
「なんだ?」
「もうしばらく待ってもらえませんか?」
「なんだと?理由は?」
不機嫌そうなに眉間にしわがよってる織田信長さん。
「足が……痺れてしまって動けません」
「足が痺れただと?」
「はい……」
「くっ……くっくっ……」
周りから微かに聞こえてくる笑い声。見回すとみんな下を向いて肩を震わせている。
ちょっとひどくない?
正直に言ったのに……
なんか恥ずかしくなって顔が熱くなっていく。
「……天女って……バカなんだね」
1人だけ笑っていなかった家康さんのきつい一言が胸に突き刺さる。
「伝承にある天女とは違うようだな」
「伝承……?」
「はい。伝承によると空から遣わされた天女を手に入れた者は願いが叶うと言われています」
にっこりと私の質問に答えてくれる三成さん。
やっぱり、優しいし笑顔が素敵だわ。
「伝承によると絶世の美女なんだろ?」
「ちょっ……!!」
いつの間に私の隣りにいるのよ!
政宗さんが私の顎をすくい上げマジマジと私を見つめてくる。
「まあ……俺の描く絶世の美女とはかけ離れているようだがな」
「絶世の美女じゃなくて悪かったわね!!だいたい私は天女じゃないから!!」
「天女では__ない?」
「そうだよ!みんな、勘違いをしてるよ!私は天女じゃないので、これにて失礼します」
一応、上座に座る織田信長に頭を下げて立ち上がった。