第3章 契り
理人は仕方がないな・・・と樹里奈をやっと解放する
「失礼します、ご主人様」
樹里奈は頭を下げ部屋へと戻っていった
「なかなか従順なメイドだな」
理人が満足そうに呟く
「あまり深入りしすぎるのは感心できません」
「そうか?」
「再来週にはご婚約パーティーですよ」
「だから?」
「・・・・」
「どうせ、家柄目当ての訳の分からない女だろう?」
「・・・後継ぎを作っていただかなければならない方です」
「・・・メイドが見つかった途端に婚約・・・か」
ふ~・・・と理人は大きなため息をつく
「後継ぎを作る事は、大切な仕事ですよ?」
「わかっている・・・
では、樹里奈が子供を作ればいいだろう」
「理人様」
「あ~・・それもわかっている。
樹里奈はメイドだからな・・・
わかってるよ」
理人はいらだたしげに、ガウンを脱ぐと、シャワーを浴びにいった
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樹里奈はシャワーを浴びると食堂へむかった
そこには梅が戻ってきていた
「梅さんっ」
「樹里奈ちゃん、ただいま」
「どうでしたか?休暇は?」
「ええ、ゆっくり過ごせて楽しかったわ。
これおみやげ」
「わぁ、ありがとうございます」
「樹里奈、朝飯は?」
要がキッチンから顔を出す
「いただきます」
樹里奈は要についてキッチンへとついて行く
「何が食べたい?」
「えっと・・・リクエストしてもいいんですか?」
「かまわない・・」
「じゃあ中華粥」
「わかった、そこで座って待ってろ」
要は手際よく中華粥を作っていく
「何か手伝いますか?」
「座ってろ、って言ったろ」
「・・・はい」
しゅん、と落ち込む樹里奈の頭をひと撫でする
「・・・食べ終わったら小部屋に来い」
要は樹里奈の顎をくいっと持ち上げて言う
「わかったか」
「・・はい」
要はそのままで樹里奈の躰を舐めるように上から下まで見た後、胸元でその視線を止める
「たっぷり可愛がってやる」
要はニヤリと笑うと中華粥を樹里奈の前に用意する
「オレは小部屋で待ってる」