第10章 俺のこと見てよ*
雪「……ん」
腰に微妙な痛み。
それだけではないが突然目が覚めた。
小さくスマホのバイブ音が鳴っている。
__あぁそうか、今日仕事あるんだった。
寝ぼけながら起き上がろうとしたらきゅっと行動を静止された
雪「………ん?…一…松」
一「……ん…」キュウ
雪「……離してよ、一松」
一「……」
…無視。
昨日あれだけ喘いで、……えっと、あぁそう、感じていたのに、今では私はそれより仕事だ。
……私には純情恋愛には程遠いみたいだ。
そんなバカみたいなことを考えながら目の前にある胸板を押した
__びくともしないけど。
雪「……仕事あるんだし起きさして」
一「…なんで」
雪「いやだからその……」
一「……ちぇ」
明らか寝ぼけた声で一松は私を解放してくれた。
背中にあてられていた腕の温もりが消える。
雪「…ふぁあ、ごめんね一松」グイッ
一「……ん」
布団の温もりが少し惜しく感じた。
腰の鈍い痛みを擦りながらスマホに手をのばす。
……マネージャーからのLINNEだ。
昨日きていたみたいだ、内容は持ち物と開始時刻。
開始時刻は10:00、今は……8:00、
黒の奴らが追ってきたりなど念のためにいつも一時間前にでている私だから、後一時間は時間はある。
裏道か表を歩いてバレないように行くか悩んでいたら、
とすん、
肩に重さを感じた。
雪「__一松なーに?」
一「ん、……好きだし」
雪「……そっか」
雪は肩にのしかかる一松の頭をスマホをみながら撫でた。
撫でられながらん~…と一松は声をだす。
雪「……一松、先行っててくれる?私着替えるし」
一「……別に裸みせあったしいいんじゃない?」
雪「__ばーか」ベシッ
一「いでっ」
他愛もない会話をしながら雪は一松の背中を押してドアまで移動させた。
雪「じゃあまた後でね、一松」
一「…ん」
そういい一松がドアをしめ行こうとした時、
雪「あ、待って。__おはよう」
一「……!」
そういえば言ってなくて。呼び止めて言った。
暫く見つめられた後、一松はニンマリとして
一「ん、おはよ」ニヤッ
そういって階段を降りていった。
雪「……変なの」
まあいいか、はやく着替えて皆のとこいこう。
雪はさっさと紙袋から服をとりだした。