第1章 ▷文化祭…HQ*二口堅治
ガラガラッッ!
どこかの部屋をあける二口くん
カチャッ
部屋のカギを閉める音がして、ビクッと肩が動く
ドンッと肩を押され倒れた先はベッドだった
ここは…保健室…??
押し飛ばされた反動で顔にかかっていた布が落ちる
顔にかけられていた布は二口の制服の上着だった
黙ったまま後ろを向く二口くんに私は恐る恐る声をかける
「ふ、二口…くん…???」
「…よ…」
「…え…??」
「っんで、そんな格好してんだよ…っ!!」
半年間付き合ってきて初めて怒鳴られた
試合に負けた時しか見せないような真剣なそしてどこか悔しげな横顔
私はどうしらいいか分からなくなり、目からはポロポロも涙がこぼれる
「…そう…だよね、こんな格好したらへんだよね…ご、ごめんね…すぐ着替えるから…」
泣いていることがバレないように精一杯平常心を装い返事をする
すると二口くんがいきなり大きなため息をついた