第15章 発見
今日は御柱タワー。
怜は自室で外を眺めていた。
あの頃とはまるで違う雰囲気に変わった自室。
外に面している壁は全て透明のガラスに変わり、ソファーやテレビが増えていた。
カーペットは変わらずふわふわな物だ。
ベットには今まで作ったり御前が用意してくれた人形で溢れ返っている。
そこでふと視えた光景。
怜「・・・馬が道路を走ってる。」
あの馬は確かセプター4にいた時にも騒動になってた気がする。羽生えてるし間違いなくストレイン。
・・・脱走したのか。
きっとひこは今日もあの馬のせいで残業なのだろう。今日はセプター4に手伝いに行こうかな。
馬が宗像室長に見つかり、帰っていくのが視えた後、幼い姿で出掛けて行った。
太陽が沈み始めていた。
どうしてこうなった。と言わざるを得ない状況。
正面には周防尊とアンナ。
背後には十束多々良と草薙出雲。
なぜ吠舞羅に囲まれているんだ?
多々良「ごめんね、突然。アンナが君の危険を察知してね。」
草薙「自分、行動範囲広いなぁ。探すん大変やってんで?」
“私の存在は普通に探して見つかる筈がない。”
あぁ、アンナの能力使ったのか。
全く。吠舞羅の幹部にボスまで総出とは・・・。
怜「・・・私行きたいとこあるの。」
アンナ「ミツキ、危険。ダメ。」
セプター4で存在がバレるのかもしれない。アンナは私を守ろうとしている。だから、みんなの前で怜と呼ばない。
怜「行かなきゃいけないの。」
きっと、ひこはまたイライラしている。行って手伝いたい。
尊「・・・。」
ひょいっと怜を抱えあげる尊。
怜「・・・?」
尊「送ってけばいいんだろ・・・。」
はて、これはどうすれば撒けるだろうか。