第1章 *Candy*
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あたしはもうゲームをしてなくて
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前屈みになって座ってる二宮くんの背中を見てた
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和「…気にしてよ」
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「え?」
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和「俺は…ここに誰か来んのかなぁって気になってる」
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…気にしてよ?
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気になってる?
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「え?あの…」
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和「やっぱり直輝先輩が好きなの?」
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「…」
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前を見たまま話してる
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和「いや、やっぱいいや…」
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「好きじゃないよ?…直輝は同期で仲のいい友達だから」
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心臓が痛い程速くドキドキしてきた
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和「そっか…じゃあ俺にもチャンスあるかな?」
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二宮くんはさっきから何を言ってるんだろう
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まるであたしの事が好き...みたい…
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「…真緒は?」
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和「真緒っち?が何?」
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「二宮くん真緒が好きなんだよね?」
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