第1章 クラスメイト
宮城県立烏野高等学校。
入学式当日。
私は漫画でよくある通り、大遅刻をしていた……。
「あ~はい、加賀さんね。今から入学式に出ても、もうすぐ帰ってくることになるだろうから、教室に行っていなさい。処罰は後で言い渡します。」
「はい……(泣)」
私の名前は加賀花乃。
朝寝坊をして入学式に間に合わず、とぼとぼと誰もいない廊下を歩いていた。
「こんな寂しい入学式なんてないよ~……。こんなことなら今日は仮病で休んで、明日から来ればよかったかも~……。」
そんなことを考えながら、私はガラッという音を立てて教室の扉を開ける。
当たり前のことながら、誰もいない。
「私の席どこだろう……?」
名簿順が基本で、男女で少し列が変わるらしい。
「ここ、かなっ?」
席の数を数えた後、私は荷物を椅子の上に置いた。
そしてもう一度教室の扉を開けた。
それはもちろん……。
「……お手洗いですが、なにか?」
私は作り笑顔を作りながらまた無人の廊下を歩き始める。
たくさんの足音が聞こえてきたので少し急いで歩きました。
しかしもう、私の高校生活はこの日から運命づけられていたようなのです……。