第2章 知り合い
「影山君!!」
私は体育館にいるであろう影山君たちの姿を探した。
体育館のドアを開けると、昨日と同じように4人の面子が揃っていた。
「か、加賀さん……!?」
声を出したのは翔陽君だった。
4人とも呆気に取られていて、玲奈はその様子を私の後ろから覗き込んだ。
「爽やか先輩かっこいいね~♪」
さっき状況を説明してきて焦っているはずのあんたが何で呑気なのよ!!
私と玲奈はとにかく体育館へ入った。
「影山君、昨日大丈夫だったの!?」
「え……なんで知ってんスか?」
「あー。私が偶然見かけたのよ。ってか、先輩のお名前は?☆」
「え……菅原孝志……だけど……え?」
玲奈により疲れた先輩は焦ったように他の人の助けを求めるが、1年二人は気づいていないし、田中先輩は何か叫んでいてどうしようもないと思ったのか諦めたようだ。
「昨日ってさ、確か二人が公園で練習してたよな?」
「はい。」
「でも、途中1年の二人がやってきて……」
翔陽がそこまで言ったら菅先輩は気づいたようだ。
あちゃーという顔をしてこう言った。
「まー、こうなるとは思ってたけどな。とにかく、今は練習だべ。女子の二人は見学していく?」
菅先輩は話を切り替える方向で行くようだ。
私たちは勢い良くうなずいた。
『もちろんです!』