My important place【D.Gray-man】
第26章 ワレモコウ
「も、もう一度見ることはできないのっ?」
「そうっスよ、場所とか、他に特徴とか…っ」
「水晶玉が見せてくれる時にしか、"未来"は見えないから…」
だよな、そう言ってたよな!
「じゃあエクソシストってことしかわからないんスか…」
「エクソシストが危険と隣り合わせなんて、日常茶飯事だし…それ全部を回避はできないよ…」
「せめて男か女かわかればなー…」
女ならリナリーかミランダかクラウド元帥か…や、元帥はそう簡単に死なねぇかな。
がっくりと肩を落とすオレ達に、慌てたようにメイリンがソファから立ち上がる。
「で、でもっ! 性別ならわかりましたっ」
「え?」
「へ?」
「ほんとっスか!」
項垂れた顔を上げるオレ達に、メイリンはぎゅっと手元の水晶玉を抱きかかえた。
「その人、男性ですっ…綺麗な顔した、長い黒髪の。…多分、男の人」
「「「……」」」
沈黙。
「…綺麗な顔の?」
「長い黒髪…」
「…多分、男性…」
……それって、まさか。
「…神田」
「ユウ…」
「…先輩…?」
………まじで?