• テキストサイズ

My important place【D.Gray-man】

第25章 ノア メモリー



 症状は一度大きく出たけど、一日でどうにか治まった発熱。
 それでも三日間は出歩くなと神田に強く言われて、コムイ室長にも話は通じていたのか任務もなく内勤ばかりだった。
 ようやく回復後の初任務を任されていざ神田と指令室に足を運べば、其処には既に先客がいた。


「ラビ。とチャオジー?」

「よっス」

「雪さん! 神田先輩もっ!」


 ラビとチャオジー・ハン。
 元サポーターのチャオジーは方舟事件でイノセンスの適合者となり、後に正式にエクソシストとして教団に入団した人だ。


「今回はよろしくお願いしますっ!」


 にぱっと人懐っこい笑顔を浮かべて、勢いよく頭を下げてくる。
 その一途に一生懸命な性格は誰にでも好かれて、入団してすぐに周りに溶け込んだ。

 よろしくってことはチャオジーも一緒の任務なんだ。
 ラビとは経験あるけど、チャオジーと任務を組むのは初めてだなぁ…というかエクソシストが多いな、今回。
 神田だけじゃなかったんだ。


「前日に任務説明なんて珍しいさな。コムイ」

「どうしてもフェイくんが今日中に説明済ませろって言うもんだからさぁ…」

「明日は明日の仕事が立て込んでいます。今日できることは今日やるべきです」


 ラビの問いかけに、司令室の机に項垂れている白い屍が応えて…うわ。コムイ室長仕事漬けだったのかな…死んだ顔してる。
 その隣でてきぱきと支持を出すフェイさんは、相変わらず仕事の鬼。
 室長には悪いけどフェイさんが見張ってくれている分、科学班のリーバーさんの仕事も減ったと思うからどうにも悪いことだとは思えない。
 主に室長のお守りという仕事が。


「す、すみませんっ! 遅れましたぁ!!」


 そこにドタバタと慌ただしい足音が舞い込んでくる。
 何かと目を向ければ、息も荒く司令室に入ってきたのはファインダーのマントに身を包んだ巨体。
 バズに似て大きな体は、長身の神田も越える程。


「ゴズ?」

/ 2655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp