My important place【D.Gray-man】
第25章 Noah's memory
「絶対当たる占いかぁ…」
「タダでいつも見てくれるの」
「お姉さんも一度見てもらったら?」
でも占って欲しい未来なんて、そんな──
「……」
ない。とは否定できなかった。
…知りたい未来ならある。
果たして私は、このまま教団に居続けることはできるのか。
神田の隣で生き続けることはできるのか。
それは何よりも知りたい未来だった。
「…見てもらおうかな」
「へ?」
思わずぽつりと呟けば、ラビが驚いた顔で見てくる。
「占いなんて…そんな女子っぽいこと、雪って興味あったんさ?」
女子っぽいって何。
私、女ですけど。
「それも任務中にそんなこと言うなんて…珍しいさ」
…まぁ確かに。
こんな所で寄り道なんて駄目だよね。
「冗談だよ、冗談。ちょっと言ってみただけ」
「え? いいんスか?」
「うん、それより任務遂行しなきゃ」
軽く笑いながら、女の子達に手を振る。
「ごめんね、ありがとう」
「ううん」
「じゃあね、旅人さん」
女の子達に見送られながら村の外に向かえば、ラビとチャオジーも大人しく従った。
「オレは気になったけどなー」
「ラビさん、占いとか好きなんスね」
「うんにゃ、そのメイリンって美人かなって」
そっちですか。