My important place【D.Gray-man】
第25章 Noah's memory
午後に大量のデザートでも摂取してたのかな。
きっぱり別腹だと言い切るアレンの目の前には、20人分はあろうかと思える程の様々な料理が並んでいた。
…流石エクソシスト一の胃袋。
「んじゃ、オレも一緒に食-べよっ♪ 雪、此処いい──」
「いい訳ないでしょ」
「邪魔だ失せろ」
「なんでオレだけ仲間外れ!?」
ウキウキと同じ机にトレイを置こうとするラビを、即答で除外するアレンと神田の息はぴったり。
こういうところは本当に息が合うんだけどなぁ…。
ラビごめん。
「お、いたいた。おーい…ってなんか珍しい面子で食事してんな」
そこに飛んでくる新たな声。
見れば、軽く片手を挙げたリーバーさんがいた。
「神田、月城。夕食後に司令室に寄ってくれるか。今日中に明日の任務説明だけしておきたいんだ」
「明日の任務ですか?」
「…飯くらいゆっくり食わせろよ」
「はは、すまん」
傍に寄るリーバーさんを座ったまま見上げる。
隣で面倒臭そうに溜息をつく神田に、リーバーさんは罰が悪そうに苦笑した。
神田とってことは…二人だけの任務なのかな。
「それと──…」
不意にリーバーさんのその薄い色の目が、別へと移る。
「あー…ラビ? 大丈夫か?」
「酷ぇさ、なんでオレだけ…」
メソメソと両膝をついて落ち込むラビに寄ると、苦笑混じりに屈んで目線を合わせた。
「落ち込んでるところ悪いが、お前も夕食後に司令室に寄ってくれ」
「へ?…オレも?」
「ああ」
ってことは…
「神田達と一緒にな」
リーバーさんの目が神田に向く。
…今回の任務はどうやらラビも一緒らしい。