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My important place【D.Gray-man】

第21章 玉兎.



「うん、そうだよ。割と色々仕事あるんだからね。ファインダーって」


 AKUMAと唯一戦える存在はエクソシストだけ。
 そしてそのエクソシストは、イノセンスに選ばれた人しかなることはできない。
 そんな彼らにしかできないことだから、神田達の仕事内容はイノセンスやAKUMA関連の任務だけ。

 私達ファインダーは、体さえ鍛えれば一般市民の誰もがなれるもの。
 だからこそ色んな仕事を当てられる。


「エクソシストに比べて大変さはそんなにないかもしれないけど、私達も日々努力してるんです」


 特別に選ばれた存在じゃないけど、私達は私達なりの形でエクソシストのサポートを頑張ってる。
 軽く自分の胸に拳を当てて笑って言えば、神田は静かにその黒い眼で見返してきた。


「……そうだな」


そう、静かに相槌を打っ──…………え?


「え。ユウ、今…え?」


 挙動不審に吃るラビと同じで、私も思わず神田を二度見してしまった。
 今なんて…「そうだな」って言った?
 あの神田が、ファインダーの仕事を…認めた?


「オレの耳がおかしくないなら、褒めたよなっ今! なぁ雪っ」

「う、うん…ラビ、私の頬抓ってくれるっ? もしかしたら夢かも…っ」

「ぉ、おうっ! 任せろっ」

「いたッ!」


「…なに阿呆丸出しなことやってんだ、お前ら」


 思わずラビに頼んで頬を抓ってもらう。
 そんな私達を見る神田は、思いっきり呆れ顔。

 痛い。
 夢じゃない。
 じゃあ今の言葉は、本当に神田のものっ?


「だって、あの神田が…ファインダーの仕事を認めるなんて…」


 バズに、ファインダーはサポートしかできないハズレ者だと、そう言い放っていたあの神田が。
 まじまじと思わず神田を見上げれば、どこか居心地悪そうにその視線は私から逸れた。


「…別に。仕事内容なんて知らねぇが、任務に直結するもんなんだろ」

「うん、まぁ…間接的なものもあるけど」


 私達は全面的に、エクソシストのサポートが主な仕事だから。


「なら精々努力しろよ。俺らが任務に集中できるようにな」

「……うん、」


 それは、そのつもりでやるけど…。
 ……ちょっとわかり難かったけど…もしかして今、神田なりに仕事の応援、してくれたのかな…。

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