My important place【D.Gray-man】
第20章 もしもの話
「雪さん、照れてます?」
「っ!」
ずばり核心を突かれて顔が熱くなる。
そんな私の反応に確信したのか、アレンは控えめにくすりと笑った。
「そういうところ、可愛いですよね。雪さんって」
「…年上をからかうんじゃありません」
「からかってませんよ」
熱い顔を逸らしながら言えば、アレンの手が一層強く私の手を握った。
「本当に可愛いなって思うから」
だから、そういうの駄目なんだって。
慣れてないんだって。
手汗掻くから!
変な汗が出るから!
「テ…っティムが見てるからね、一部始終! 画像解析で困るからね!」
「あ」
必死に顔を背ければ視界の隅に金色ボディが入って、咄嗟に声を上げる。
そうすればやっとアレンの手は離れてくれた。
た、助かった…未成年だけど顔立ちと物腰の良い紳士イギリス人って強烈だ。