My important place【D.Gray-man】
第20章 If.
「…でもまぁ、こんな時間だし」
暗い書庫室の奥で、間抜けに響いたのはお腹の音。
深夜を示す腕時計を見ながら、仕方ないかと溜息をついて。
「お腹も減っ………てない」
はたと止まる。
…あれ。私そんなお腹鳴る程、空腹じゃないけど。
……というかこれ、私のお腹の音じゃない。
「っ!?」
お腹の音は間近で聞こえた。
思わず勢いよく振り返れば、
「す、すみません邪魔して…っ」
小さな灯りを手に、申し訳なさそうに本棚の間に立つ人物が一人。
「……アレン?」
其処にいたのは、白髪のエクソシストだった。