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My important place【D.Gray-man】

第19章 灯火.



「やぁ、おかえり。任務お疲れ様」


 司令室に入れば、いつもの様子でコムイが出迎えた。


「一日で任務達成なんて、流石だね」

「情報がしっかりしていたので。下調べしてくれたファインダー達のお陰です」

「そっか。…うん、そうだね」


 はっきりと言い切る月城にコムイの表情が和らぐ。
 そんな言葉を幾つか交わして、いざ今回の任務報告にかかった。

 ──が。


「……」

「…?」


 月城は報告の為に口を開いたものの、何も言わず何故かこっちを見てきた。
 なんだよ。


「…神田?」

「なんだ」

「いや…」


 物珍しそうに見ながら首を横に振る。
 その不思議そうな視線は月城からだけじゃなく、何故かコムイからも感じた。

 だから、なんだよ。


「後は報告だけだから、先に休んでていいよ…?」

「というかいつも、報告時は神田くんいないよね」


 …そういう意味か。

 確かに今まで月城との任務の時は、事後報告は全て任せてきた。
 先に司令室を後にして、こいつと一緒に此処を出た試しはない。

 ………別にいいだろ、偶には。


「問題ねぇだろ、俺がいても。いいからさっさと報告しろ」

「まぁ…うん」


 じゃあ、と口にして月城の目が再度コムイに向く。


「ふーん。珍しいねぇ」


 だがそのコムイの目は未だ俺に向いていて、ニヤニヤと楽しげに笑っていた。

 …なんだその目は、気持ち悪ィな。


「任務地の墓地で確認したAKUMAの数は、七体。全て神田とアレンによって破壊達成しました。レベルは──」


 月城の横で報告を耳にしながら、コムイから視線を逸らす。
 幾つ分か低い隣の頭を見れば、そこには真新しい包帯。

 …この手当てもしねぇと。
 どうせこいつのことだ、応急処置しかしてねぇんだろう。

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