My important place【D.Gray-man】
第47章 リヴァプールの婦人
双子だけの仕事じゃなかったのかよ、とぼやけば、何を言っているんだい、とさも当然に返される。
「これは君の花嫁捜しでもあるんだよ」
「うわ。まだそれ諦めてなかったわけ…シェリル兄サン」
「当たり前じゃないか!是非とも君に釣り合う美女を見つけて物にしないと!」
兄と呼ばれた男はにんまりと笑うと、眼下に広がる貴族達の姿に両腕を広げた。
「見てごらん、高貴な女性が選り取り見取り♪君程の男なら誰だって食い付く」
「へー…」
心底興味無さそうにワインを口にする男に、シェリルは気にした様子なく。
「宴はまだまだこれからだよ、ティッキー」
ぱちんとウィンク混じりに誘い出た。