My important place【D.Gray-man】
第46章 泡沫トロイメライ
「あ、ユ…ッ」
「っああ、」
徐々に高みへと揺さぶられ持ち上げられて、声と体が高くしなる。
その反応で悟ったユウが、下から私の膝裏を片手でぐっと持ち上げた。
「ひゃうっン…!っそれ…ぇッ」
「"イイ"んだろ?それが」
私の蜜の奥底の、快楽のツボを知っているみたいに。
更に深くへと、容赦なく熱い塊が犯していく。
目の前が生理的な涙で滲む。
ずくずくと呑み込んでいく、呑み込まれていくユウの欲望に、堪らず目の前が弾けた。
「あ、んん…ッ!」
「っく…ッ」
体中が熱く痺れる。
繋がった奥底から一気に熱が広がり解放されていくような気分。
混ざり合って溶け合ってひとつになる。
その瞬間が、堪らなく気持ちいい。
膣内に広がる、ユウから発せられる欲の熱さ。
浸透していくそれが、やがて心地の良いものへと変わっていく。
体も心もユウに染められていく。
その瞬間が、堪らなく好き。
「…ハ…っ…はぁ…」
激しく交わっていた行為の終わり。
覆い被さったままの、ユウの顔は見えない。
それでも耳元で聞こえる、まだ熱を残す声にも愛おしさを感じた。
「ユウ…」
強く縋り付いていた力を緩めて、目の前の体を抱きしめ直す。
言葉も視線の交わりも何もないけど、そのどれもがなくても繋がっていられている充足感。
心地良い。
「はー…はー…」
暗い部屋。
感じるのは目の前の熱と、耳元の吐息だけ。
甘えるように傍にある顔に頬を擦り寄せれば、ユウの髪が肌に触れた。
さらりと、流れるような真っ直ぐ伸びた───
「…?」
…あれ。
さらり、と言うよりも。
ふわり、と触れる。
ユウの髪って、こんな質感だったっけ?
ゆっくりと目を開く。
暗い部屋。
あるのは二つ、生まれたままの姿をした私と貴方だけ。
「ハー…ハァー…」
「…ュゥ…?」
…あれ…この吐息…なんだか可笑しい。
事情後に浅く息衝く、ユウの吐息とは何かが違う。
「ハァ…」
深く、色付く───
「ハァー……くく、」
嗤い声。