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My important place【D.Gray-man】

第46章 泡沫トロイメライ



「何が"でも"なんだよ。此処には俺しかいねぇだろ」

「そ、じゃなくて…っ私、ばっかり…っ」

「あ?」



激しくはないけれど、的確に快楽の高みへと押し上げてくるユウの熱に、堪らず顔を振り被った。
違う、そうじゃない。
ユウに聞かれることが恥ずかしいんじゃなくて、



「気持ちよく、なってる…っふぁッ」

「…いいじゃねぇか」

「っ…ユゥ、は?」



嫌、だ。
私だけなんて。
一緒に、気持ちよくなりたい。



「気持ち、い?」



両手を伸ばす。
届かないその体に触れたくて求めれば、高い位置にあった顔がゆっくりと下りてきた。



「ああ…気持ちいい」

「ほんと…んッ」

「いつも、全部持っていかれそうになる。熱い雪の中も、感じてる顔も、その声も」



優しく抱き竦められて、唇が重なる。
熱い吐息と上擦った声に、ユウも感じてるんだと思うと充足感で心が満ちた。



「だから、もっと」

「…ん」



触れた体に汗が交わる。
口付けが深いものに変わり、同じに私の中で主張していた熱が奥へ奥へと踏み込んでくる。



「ん、んぅ…っふ、は…ッあ、そこ…ッ」

「嫌、じゃねぇだろ…っ?」

「あっん、うん…ッ」



浅い息継ぎの合間に問い掛けてくる声は優しい。
…ユウと一緒だ。
与えてくれる熱だけじゃない。
その声も、捕食者のような眼差しも、私の心を気持ちよくさせる。



「きもちいい…ッ」



素直な快感を口にすれば、ユウの笑みが深くなる。
私の中を犯す熱が徐々に律動を速めて、頭の中が真っ白に変わっていく。



「ぁっん、は…ッあッ」

「ハァ…っ俺、も…溶けそ…ッ」

「ッ」



ああ、駄目だ。
そんな切なそうな熱い声を耳元で流し込まれたら。
背筋がぞくぞくする。
私の芯まで溶かされる。

揺さぶられる動作について行くのが精一杯で、目の前の体に縋り付く。
泡立つ水音も、耳元の荒いユウの息遣いで消されていく。
頭も体も真っ白になる。
だけど同時に、白い世界をユウの熱で次々と満たされていく感覚。

凄く、すごく、きもちいい。

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