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My important place【D.Gray-man】

第46章 泡沫トロイメライ



「う、ううわ出たさー!」

「はぁあ…驚いたである…」

「め、めめめ、目めメめめめめめが…!」

「落ち着けミランダ…っ」

「アレン君大丈夫?ジュース噴いちゃったけど…」

「ダ、イジョウブ、デス」

「へんっ!なんだよただの映画だろ!造りモンだろ!こんなの別に怖くねーしッこれくらいで怖がっ」

「ティモシー」

「うひゃぁああ!?!!」



「………何これ」



一人用の部屋にぎゅうぎゅうに押し込まれている、エクソシスト面々。
ユウと報告書を仕上げていたローテーブルには、零れ落ちそうな程の大量のジャンクフードだらけ。



「これくらいどうということはないでしょう。肝っ玉の小さい人ばかりですねぇ」

「そ、そうは言っても驚きますってアレは…」

「どうだ、オレが選んだんだからな!怖いだろ!」



エクソシストだけじゃない。
其処にはサードのトクサにファインダーのゴズとバズの姿もあった。
決して二桁もの人数で過ごせる部屋の広さじゃないのに、何故こんなにも人が溢れ返っているのか。
理由なんて至極簡単。

皆、騒ぎの興味本位で付いて来ただけ。

結果、二人だけのミニシアターのつもりが盛大な映画観賞会と変わってしまった。
なんというか…騒ぎ好きというか、皆暇デスネ。
後で此処掃除するの私なんですが。



「はー、ビビったさー…あ、雪そのポテチ取って」

「我が物顔でベッド占領しないでくれませんか」



狭い部屋だから各々寛げる場所は限られる。
思いっきりベッドで寝そべって映画観賞しているラビに、せめてもとポテチ袋を投げつけてやった。



「怖いなら目でも瞑っていればいいだろう?」

「でも、それだと音が余計に聞こえてくる気がして…ごめんなさいマリさん。私が観たいだなんて言ったから…」

「いや、ミランダは悪くない。だから謝るな。それに怖いなら、こうしていれば少しは落ち着くんじゃないか?」

「え…あ。」



…わぁお。

こっそりと部屋の隅でマリとミランダが手を繋ぐ所を垣間見てしまって、思わず凝視する。
自分だと恥ずかしいけど人様の行為となると、なんだろう。
出歯亀したくなるというか覗き見したくなるというか…マリミラだからかな。
大変ご馳走様です。


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