My important place【D.Gray-man】
第46章 泡沫トロイメライ
「とにかく、凄く怖いって有名な映画なんだって。ユウも一緒に観てみようよ」
「…お前、ビビリじゃなかったのかよ」
「だからユウが必要なんです」
「………」
ええビビリですよビビリですとも。
だから一人じゃ怖くって観られないんですでも名作なら観てみたいんです。
同席、お願いします。
「なんでわざわざんな面倒なことすんだよ…訳わかんねぇ」
「嫌よ嫌よも好きのうちってやつ?」
「………」
怖いもの見たさというか。
というかぶっちゃけ仕事柄そういう類いは実際に目の当たりにしてるから、造られたものなら幾分平気だとは思うんだよね。
折角バズが貸してくれたから、ちゃんと感想伝えたいし。
とにかく同席、お願いします。
「はぁ…ったく。仕方ねぇな」
溜息をつきつつも了承してくれたユウに、勝手に口角が緩むのが自分でもわかった。
やった…!
「あ、それなら」
「今度はなんだ」
ぽんと手を打てば、嫌そうなユウの目が向く。
そんな顔しないで。
折角だし、雰囲気出していこう雰囲気。