My important place【D.Gray-man】
第2章 空白の居場所
「?」
違和感の先。
再び視線を戻してそれを見る。
其処には撫でていたわんこの頭があって。
その顔は、奇妙にぶるぶると震えていた。
「え…?」
寒さや恐怖で震える姿ではなく、まるで機械が振動してるような一定の小刻みな震え。
動物らしかぬその行動に、思わず目を疑う。
瞬間、がぱりとわんこの顔が割れるように"変形"した。
──あ
これは、わんこじゃない
「月城!」
そう悟ると同時に、珍しく私の名を呼ぶ神田の声をはっきりと耳にした。