• テキストサイズ

My important place【D.Gray-man】

第13章 夢現Ⅰ.



「ぅ、く…ッ」


 ズク、と腕から広がる不快感。

 あ、これ。AKUMAのウイルスに侵される感覚に似てる。


「…雪さん?」


 思わず腕を押さえて、その場に座り込む。
 傍で聞こえる蝋花さんが呼ぶ声。
 駄目だ、近くにいたら危ない。


「っ!」

「ガァッ」


 咄嗟に腕に噛み付いていたティムの体を、逃げ出さないように抱え込む。


「月城っ!」

「バク支部ちょ…ティム、危ないから捕まえてて…」


 顔を青くして駆け寄ってくる支部長が見えて、なんとか小さなゴーレムの体を手渡した。


「月城、しっかり!」

「雪さん!」


 支部長と蝋花さんの声が近くでする。
 ドクリ、ドクリと腕の血管を辿ってくるような不快感。

 ああ、本当。コムイ室長って凄い。
 まさかゴーレムまで感染させる薬を作るなんて。




 ……ああ、本当。




「…やっぱり…科学班なんて、嫌いだ…」




 凄過ぎて、呆れます。

/ 2638ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp