My important place【D.Gray-man】
第11章 黒の教団壊滅事件Ⅳ.
この教団内で、恐らくワクチンを作れる奴でまともな奴はもういない。
此処でこいつを倒しても、この馬鹿げた状況が解決するとは思わない。
だが、
「いいぜ。今度は返り討ちにしてやるよ」
薬で体が縮んでいた時は、こいつに簡単にやられてしまった。
あの時のリベンジでもさせてもらうか。
「来いよ、クロウリー」
体を向けて、僅かに口角だけ上げて呼びかける。
「ガァアアア!!」
瞬間、弾けるように廊下の奥から飛び出してきたそいつに、打ち込まれる拳を想定して身構えた。
月城、少し待ってろ。
こいつを倒してからテメェの捜索だ。
だからそれまで、無駄に余計なことはすんなよ。