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My important place【D.Gray-man】

第11章 黒の教団壊滅事件Ⅳ



「面倒臭ぇことしやがって…」


 未だに徘徊しているんだろう、ゾンビ化した奴らがいるこの教団の中で一人で出て行った月城に溜息をつく。
 普通の人間相手なら、あいつ一人でも返り討ちにできるだろう。
 それでも馬鹿兎程とはいかなくても、こういう系統のもんは苦手だったはず。
 任務先で心霊だなんだ、そういう類に出くわせば任務遂行を目指しながらも、怯えていた月城を思い出す。

 ビビリの癖に一人で出歩いてんじゃねぇよ。


「ハァァア…」


 呻き声が近付く。
 すぐ傍に来ているのか、ドアの曇りガラスに知らない人影が映った。
 体格的に恐らく男か。


「…使えるな」


 自分の体を見下ろす。
 薬で縮んだ体用に、借りていたブックマンの服。
 着ていた時はぶかぶかだったそれも今ではきつい。
 動くのに支障はないが、靴なんかはもう履けない。

 盾として詰めていたドアの前の棚をずらす。
 ギギ、と床に擦れる音がして、ドアの前にあった人影が足を止めた。

 あいつを捜す前に、とりあえずこの服をどうにかするか。

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