第6章 源泉
「俺が太陽なら、杏奈は―…宇宙だねっ☆」
「意味わかんないし。…んふふっ。ウインク変だし」
「そっかそっか。俺ってヒーラーなんだ。もうあれ?ヒーロー的な?もうちょっとでヒーロー、みたいな?」
「…」
「…あれ?」
「……」
「もしもーし?杏奈さ~ん?」
「…はあっ」
「ちょっと!何、その捨て台詞みたいな重たいため息!今ちょっとうまくなかった?ねっ!」
「………」
無言のまま、杏奈はまた布団にもぐりこんじゃった。
「…」
ありがとね、杏奈
俺、杏奈がいてくれてよかったって、ホントに思ってる。
「…静かですね」
「そう?」
「変な雅紀。やっぱりまだ落ち込んでるの?」
「杏奈のおかげでチャージできたけどね」
「ほんとに?」
「うん。ホント。でも」
「ん」
「…もうちょっと、こうしてていい?」
愛し合ったあとのけだるい体を絡ませて
ただただ、愛おしさだけが残る
君の体温を全身で感じる
これが俺の幸せな時間
これが俺のエネルギーの源