第5章 満タン☆
「きっとさ、みんなも同じじゃない?」
「え?」
「存在価値?嵐の他のメンバーも、みんな考えてそう。『俺、こんなんでいいのかなー』って」
「そう、かなぁ?」
「雅紀はヒーラーだよね、きっと」
「ひい、ら?」
「癒しキャラ」
「あ―…」
それも言われるなぁ。リーダーと俺。
「いるだけでみんなの癒しになってるの。硬くなってる体も心も、フッて軽くしてくれる。一瞬で笑顔にしてくれる。みんなの言う“元気”って、そういう意味だと思うよ」
杏奈
「雅紀は嵐の太陽だね」
「たい、よう…」
「みんながイキイキできるように、いつも明るく輝いてて…。まさに、エネルギーの塊?」
…やばい。
なんか、泣きそう。マジで。
「杏奈…」
「ふふ。なんかイイコト言っちゃった?」
うん
最高
「杏奈、愛してるーっ!!」
ハイハイって軽く流されちった。でもきっと伝わってるよね。だってほら、その柔い目元。目は口ほどに――…なんたらって、アレだよ。
やっぱり杏奈、ニノと似てる。いつもあんま優しいこと言ってくんないけど、ホントに落ち込んでたら、一番力強い味方。天の邪鬼な君がくれるストレートな言葉ほど、嬉しいものはないから。