第1章 返信
【ラキラキ?】
一言
「なんだコレ(笑)」
件名【Re:】だし。一見、意味不明。でも俺はわかる。だって嵐だから。
【“きっと”じゃなく、
“もう”大丈夫っす】
【ラキラキなんだろうけ
ど、やっぱ心配。早く
寝なさいね】
って。もう『ラキラキ』に省略な訳ね?俺のソフトな訂正はスルーなワケね?
なんか昨日のは重い話題だったはずなんだけど、『ラキラキ』って。ライト~。
てか、『早く寝なさいね』って。俺、幾つよ?
【はぁい、ママ(ハート)】
何やってんだ、俺ら。丑三つ時に、こんなふざけたメール。しかもチャット的に。
でもまあ、こういうくだらないことできる関係ってさ、結構イイと思うわけよ、俺は。トモダチ時代の名残と言いましょうか。ええ。彼女が正式に俺のカノジョになったのは、思い起こすこと…
あれ。
返ってこない。もしや寝た?こんなすげー微妙なとこで?せめてボケ返してくれないと、俺ただのヤバいヤツじゃね?
ま、もう遅いからな。仕方ないか…
普通に追加メール(まともなやつ)打ってたら、お待ちかねの返信が。
【キモッ!】
って、おい!ためといてそれ!?
【ヒデェよ、ママン!!】
て、俺もおいっ!
「…」
「……」
あ。やべ、また反応ない。
やめて、この生殺し~
今度はホントに寝ちゃったか?もう…3時だもんな。お肌に悪いよね。
つか、別に中身なんもねえし、くだらねえからやめろって話なんだけどな。何だろ、何か、これはこれで、ちょっと楽しい。
おっと。着信キタ♪