第41章 StaY WorlD
キョウヤは琴乃の方を見ないまま
しゃべり掛けた。
琴乃は顔の見えないキョウヤの横顔を
ジッと見つめ、小さく返事をした。
「俺と・・・会ったんだな・・・。
どうだった、動かない俺は。体だけの俺は。
最悪だよな・・・俺のせいで二人で事故にあって・・・
なのに・・・俺だけが生きていた!!!!」
ガンッ!!!!
キョウヤは前の長椅子の背もたれの上部を
叩きつけるように殴った。
「事故にあって眠っていたとき、
意識はないのにずっと思っていたんだ・・・!!
察していたんだ・・・!!
妹は・・・!!マヤはっ・・・!!」
殴ったままになっていた拳は力みを増し、
キョウヤの手に爪の痣をつけていく。
『キョウヤくん・・・』
「二回目の眠りで俺はここに来た。
俺はFゲームの報酬で妹を生き返らせる・・・!!
俺が生きていたのも、ここにいるのも、
きっと全部そのためだ!!償うためなんだ!!
俺はこの命変えてでも・・・いや・・・
この命で!!マヤを生き返らせる!!」