第6章 事後報告
「仕事中に呼び出してすみません。
来てくれて、ありがとうございます」
「慣れてるから、大丈夫」
Lは、いつもこうだからね。
「早速ですが、こちらの夢川萌さんをよろしくお願いします」
「分かった」
患者と思われる女の子の方を振り向くと…。
「栞…?」
月くんが居た。
「月くん…」
「どうして、栞が?」
驚いて当たり前だよね。
月くんにとっては、私はただの大学の同級生なのだから。
「あぁ、言い忘れてましたが彼女は医者です」
L、説明が遅いよ。
「医者、なの?」
「ごめんね、黙ってて」
大学生なのに医者って聞いたら、変に思われるから。
年齢偽証が、バレるでしょ?
「あ、いや…」