第6章 事後報告
「…戻るのは別に構いません、私に止める権利はありませんから。
けど、法医学の方はどうするんです?」
「両立してみせるよ。
勤務時間は交渉するつもり。
法医学者をやってるから、Lにより正確な被害者情報を教えることが出来てるんだから」
それが、事件の早期解決に繋がる。
「はい、どうぞ」
「あ、ありがとう」
「ありがとうございます」
「また何か決まったら、言うね」
「はい」
プリンを口に含みながら頷くL。
お菓子を食べている時のLには、極力話しかけるのを控えるようにしてる。
だって、気を逸らされるのって誰だって嫌でしょ?
近くのイスに座り、本を広げる。
「ねぇ、雪ちゃん」
「どうかしたの?」
「Sである時と、雪ちゃんってどう見分けるの?」
「それ、私に聞くの?」