第5章 本領発揮
「…そうなるな」
渋い顔で、夜神さんが頷く。
どうやら、私の言いたいことが分かったみたいですね。
「それって…」
月くんはあまりピンと来ていなさそうな顔。
松田さんと同じ顔してますね、せっかくの顔がちょっと台無しです。
仕方ない…話しますか。
こういうのは、雪のアレを思い出すので苦手なんですが。
「…肉体的、あるいは精神的暴力を受けている可能性はありますね。
何しろ時間が経ってます」
ことを終えるのには、充分な時間です。
「嘘だろ…なぁ!
嘘って言ってくれよ!流河!」
「確証も無いのに、無責任なことは言えません」
そんなこと、私の探偵としてのプライドが許しません。
と、ちょうどその時。
Lの携帯が、通知を知らせる。
発信者は雪だった。
一体どうしたんでしょう…?
疑問を抱きながらも、電話に出る。
「はい」