第4章 1つのポッキー
「栞は今日、どこまで受ける予定?」
「え?一応最後までの予定だけど…」
「そっか、隣座っても良い?」
「今更聞くの?それ」
「あ、昨日座ってるか…」
「いいよ、月くんなら」
月くんだったら、嫌な気分にはならない。
「またそういうことを…」
と、呆れた様子の月くん。
「?」
「はぁ…」
首を傾げると、溜め息まで吐かれた。
私、何か変なこと言ったかな。
『雪、気を引いてとは言いましたけど…。
やっぱり月くんをたぶらかさないでください』
Lも、呆れた様子で言う。
「行かないの?月くん」
「い、行くよ」
「お、お前ら仲良いな」
と、1人の学生が話しかけて来た。
「そう?」
誰だろう…月くんの友達?
だって今2人で話してるし。
「お、俺にも紹介してくれよ」
若干、挙動不審。
「ミサミサ居るのに、良いのか?」
ミサミサ…?
彼女の名前かな。
「そ、それはそれだよ」
とにかく、自己紹介すれば良いんだよね。