第6章 episode4
「ナナちゃん連れて来たよ」
「なかなかのイケメンだろぅ?」
2人が僕を紹介してくれた。
女店員さんが僕をちらっとこちらを見たからペコッとお辞儀した。
「三鷹の息子さぁ。」
「こんな大きな息子いたなんざぁ、おらぁ知らなかったよ~」
冨永さんがヘラヘラしながら言う。
僕は三鷹の息子、とみんなから呼ばれている。
「トモさんですかあ。昔はよく取れたてのお魚をおすそ分けしてもらってましたよ」
「みっちゃんは、子どもと女にだけは好かれてたもんなあ」
ハッハッハ、と大声で笑う荒井さん。
「言い方ヒドイですよ、荒井さん」
「すまんすまん」