第31章 気づく者と気づかぬ者
「さっちゃーん!!
僕の靴下どこあるのかなあー!」
この人は高校生なのに未だ
小学生なんじゃないかと疑ってしまう今日この頃。
ちゃんと高校生なんだけど。
「タンスにちゃんと入れておいたのに…」
「えー!なかったよぉ!」
この人、子どもなんだ。
身の回りの世話を
姉ちゃんになんでもやらせようとするんだから。
「....ていうか履いてるし…」
俺がそういうと姉ちゃんも瑠都の足元を見る。
確かに洒落た黒の靴下を履いている。
「....、」
「あはっ、忘れてた!!りっくんありがとう!」
トタトタどこかへ行ってしまった瑠都。
この2人が似てる部分って、抜けてるとこじゃないのだろうか。