第30章 和解
蒼汰くん達にお礼とお別れを言い、私はお姉ちゃんに電話をかける。
お姉ちゃんは何秒かして電話に出てくれた。
「もしもし」
『どーしたの?なんかあった?颯希』
私から連絡をすることは滅多にない為、お姉ちゃんはヤケに心配そうに問いかけてくる。
「ううん、違うよ。お姉ちゃんに謝りたくて」
今日聞いたこと。
それはお姉ちゃんが言いたくても言えなかった事。
だからお姉ちゃんにだって、知った事を言わなければ。
『な、なにを?』
「私の家族の事とか...」
それを切り出すと、お姉ちゃんは小さく「....あー…」と声を漏らした。