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平和な1日。

第24章 特殊能力8



「...例えば、大切なものから連れて行かれたり。例えば、信じていたものに見捨てられたり。そうなったら、リト・クリス。貴方はどうする?」

唐突の質問に一瞬だけ間があく。

「連れて行かれたら取り戻す。信じていたものに見捨てられたら、また信じられるものを見つければいい」

その答えに侑莉は、ふっ、と笑った。
嘲笑っているようには見えない。

「それは、違う。連れて行かれたら取り戻す事なんか出来ない、信じていたものに見捨てられたらまた信じていたものを見つけることは無理」

「そんなの、分かんねぇじゃないの?」

「分かるよ。」

唇を強く噛み締め、彼女は俯く。
その姿は過去のことを思い出しているようにも見えた。

「私は確かにそうやって今までを生き抜いて来たんだ!!!!」

侑莉は、俯いたまま強くそう言い返した。
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