第24章 特殊能力8
リトside
ヘリコプターは苦手だ。
高いところを飛ぶ乗り物だ。
だからこそなんか、こう...
「リト、怖いのか?」
隣に座っていた渚人が聞いてくる。
相変わらず無表情だな。
「こ、こ、怖くねぇよ?た、ただなんだ...、颯希ちゃんがし、心配なだけでよ?…」
「嘘つくの下手だな、漣音に似て」
「うわぁっ、揺れた!!瑠都!!!動かずジッとしてろ!!!」
「うるさいなー。」
パイロットに指示を出していた瑠都が、俺の言う事も無視して再びパイロットの方を向いた。
「ま、まだ着かねぇのか?…」
「出発したばっかだろうが。」