第24章 特殊能力8
君がいなくちゃ始まらない、って。
颯希が居なくなったら...。
「...、」
胸の辺りがモヤモヤする。
そうか、そうなんだ。
俺はこんな気持ちにも気づけていなかったのか。
ホントはもっと前から気づいていたのかもしれない。
「漣音?どーしたよ?」
「え、ああ...。なんでもねぇ!」
どうしてすぐに気づけなかったのだろうか。
こんなにドキドキしたり、不安になったり、ワクワクしたりするなんて。
たぶん、そうなんだよね。
「ヘリコプター来たよ!!みんな早く乗って!」
絶対に助けてみせる。