第23章 特殊能力7
「誰でもいい、情報を教えるんだ」
「知らない、な、何も知らないっ...」
彼らは私と何も変わらない。
だから、普通に生きたって何も問題なんかない。
だったら私が言葉でだけでも守ったって問題はないはずだ。
「すべて教えろ。嘘をつくな」
「教えない。あ、貴方は悪い人だから」
何をされるか分からないこの状況で、これだけ言えたのはすごいことなんだ。
暗い部屋の中で、私は心の中でずっと自分を励ます。
それだけしか、精神を安定できないから。
「まあいい。またあとで聞く」
彼はそう残し、重い扉を閉めた。
希望の光が消えたみたいだ...