第23章 特殊能力7
あれから気がつけば数日経っていて。
気力もゼロに近くなってきて。
もう何もかもを諦めかけていた。
何度もボスが「情報を」と問い詰めてきた。
でも教える気もない。
死んでも言わないから。
キィー
そんなとき、女の子が入って来た。
ロボットみたいな女の子。
ジッと私を見たあと、私の前にしゃがみこんだ。
「ツライ?」
初めて、彼女から投げ掛けられた言葉。
いつもは黙っているのに。
「当たり前だよ。ずっとここに閉じ込められて、気が狂いそう」
「...そうだよね。でも私はこんな部屋の中に今までずっと入れられてたから」
彼女は私にそんなことを言った。