• テキストサイズ

平和な1日。

第23章 特殊能力7



小さい頃の記憶がふと蘇った。
それは、蒼汰くんと居る時でもお母さん達と居る時でもなかった。

『颯希、君はこれからパパから離れて違うママとパパの家で暮らすんだ』

『どうして?パパはさつきのこと、大好きなのに』

『颯希を守るためだよ。離れても会えるよ、絶対に』

うっすらと浮かんだ涙が、流れ落ちた。

ギュッと抱きしめられ、そしたら自分も悲しくなって寂しくなって。
あの時、大声で泣いてしまった。

『ぱ、ぱ...っ』

『ごめん。パパが颯希を守りきれなくて...っ』

私のパパは、ずっと泣いてた。
そこにママは居なかったけれど。

どうしてか、そのパパは蒼汰くんのパパとよく似ていた。
/ 392ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp