第16章 特殊能力1
瑠都くんと楽しく談笑しながら、お酒も買った。
その帰り道、瑠都くんが学校の話を始めた。
「僕ね、学校では人並み以上に勉強も運動も出来るんだ。だから、女の子たちがさっきみたいに付きまとってきたりさ、嫌なんだよね」
確かに、チラッと見てたら瑠都くん。
私を見た瞬間に寄って来たもんな。
「好きでもないのに、一緒にいたって何も楽しくなんかないよ。人気者なったって嬉しくない」
ギュッと拳に力を込める。
「でもね!!さっちゃんに会ってから僕、家に来るまでずっとずっと楽しみでね。学校なんか早く終わって早く来ないかなって思ってたの!」
へへへ、と笑う。
「変だよね。あれだけ女の子なんか嫌いだって思ってたのに。」
悲しそうな目をしてそう言った。
私はそんな瑠都くんにこう話した。